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大失敗(日焼け)

やってしまいました。9月の日焼けです。
今週は、大雨や曇りで気温も低いという予報だったので、気が緩んでいたのでしょう。でも28日は晴れとの予報でしたから、寒冷紗を張っておくべきでした。
朝は涼しかったものの、昼までには雲ひとつない快晴となり、最高気温は29℃を記録しました。勤め先でやられた〜!!と心の中で叫んでみるものの時既に遅し。恐る恐る昨晩確認すると、やはりいくつか日焼けしていました。そして、今日、朝からチェック・・・透明波板の屋根の下に居たものは大丈夫でしたが、太陽高度が低くなっているため、かなり棚の奥まで直射日光が射し込んでいて、モロに直射日光を浴びた側だけがダメージを受けていました。

なんとブルゲリ実生6年生、Rラツム(同)、マウガニーのアルメニアカム、オフタルモ系(一部)では、日が当たっていた面だけがまるで茹ったような半透明の薄茶色に!!!  ブルゲリは今年開花してくれるんじゃないかと期待していたのになぁ・・・・。自分のサイトに「日焼けに注意せよ」と書いてあるのにね。いや恥ずかしいやら、落胆するやら。面積的には1/4程度なので、ダメージが拡大するかどうか経過を見守る事にしよう。

一方、オブコデルムやフィシフォルメ、ユビフォルメでダメージを受けたものは、表皮が薄茶色く焦げたようになっています。薄皮の陰になっている部分は健全で、まるで日焼けした時の水着の跡のようにくっきりとラインが入ってます。経験的には、このタイプの日焼けで枯れることは滅多に無いです。来年の脱皮まで美しくはありませんが。

以上のように、一口に「日焼けの被害」と言っても、茹だり型&焦げ型の少なくとも2タイプがありそうです。

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[写真1. 茹だり型ダメージを受けたC. maughanii subsp. armeniacum(上)、Ophthalmophyllum節不明種(下)]



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[写真2. 焦げ型(上)、茹だり型(下)のダメージを受けたC. obcordellum]

タビ型園芸種のほとんどは問題なくやり過ごしたようです。

不思議なのは、茹だり型のダメージはボディーの下の方、地際に近いところに現れているということです。何故に天辺はダメージを受けないのか?? もし、人間と同じような「日焼け」であれば、太陽に面した表皮がダメージを受けても良さそうなのに。所謂「光酸化」、許容量を越える光を受けたために、活性酸素が体内で発生したため細胞が死滅し、内部から自己崩壊している・・・という感じ。種によってダメージの受け方が違うのは、表皮の構造や活性酸素を除去するメカニズムの違いなどがあるためなのでしょう。ダメージを受けたのがSect. Cheshire-felesに集中している(C. phoeniceumだけは被害無しでしたが)ことも、この節に共通なメカニズムが存在している事を示しているように思われます。

何年栽培していても、ちょっとした気のゆるみやアクシデントで全滅させてしまう危険性があるのですから、稀少や絶滅危惧種を人間が栽培して保存しようなんていう発想は全くの絵に描いた餅である事が解ります。

さてさて、ブルゲリは2年生がいますから、振り出しとは言わないまでも時計が4年くらい戻ってしまいました。今年播いた子たちが開花する頃には50代に突入しちゃうかも??
by conocono123 | 2006-09-30 22:54 | 栽培トラブル集
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