2006年9月30日播種
MESA1412.1
コノフィツムの実生は、発芽後2ヶ月間、急速に大きく生長しますが、その後の生長は緩慢になります。上の写真で示す通り、1月から2月の間はほとんど生長していない事が判ります。また、写真では判りませんが、実物を逆光に翳して見ると新球が内部で生長し始めているのが見えます。従って、秋に発芽した最初の葉(双葉に相当する)の生長は年内一杯くらいで終了し、1月からは内部の新球の生長に切り替わるものと考えられます。
ブルゲリに限らず、コノフィツムの実生を無事に夏越しさせるためには、休眠入りまでに出来るだけ大きく生長させておく事が重要です。これまでの経験で以下の事が、感覚的にですが判っています。
1.冬の気温が低いほど生長は緩慢になる
2.根を乾燥させると生長のバラツキが大きくなる(小さいものは育たなくなる)
3.日照が不足すると生長が遅れる(但し、9月の直射日光は不可)
4.肥料を沢山やっても生長促進効果は少ない
このうち1.の気温と2.の土壌水分は、実生の生育に関係する重要なファクターで、私の栽培環境(千葉県北西部、無加温の雨よけ栽培)では、以下の事に気をつけています。
1.9月中に播種すること(気温の高い時期に生育させる)
2.播種後3ヶ月間は、適度な土壌水分量を保ち、乾燥させない事。
多少の苔が発生しても、土壌水分を保った方が良い成績が得られます。
土壌水分の変動には弱いので、大きめのプラ鉢(3号くらい)を使うのが良いでしょう。
播き時が遅くなったり、あるいは乾燥等のダメージで最初の葉が大きく生長しなかった時、新球の生長で遅れを取り戻すことが出来そうに思われますが、新球の生長は緩慢で、大きくなる前に初夏になり休眠入りしてしまいます。春に潅水を多めにして加温栽培すれば良いのかも知れませんが、試したことはありません。コノフィツムは、長日になると生長が止まるという説があり、これが正しければ気温や潅水量だけではコントロール出来ない可能性があります。
2005年秋に播種し、昨秋に移植したブルゲリです。約1年3ヶ月で、大きなもので直径8mmほどになりました。上手な方は1cm以上に育てるようです。