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コノフィツムの無菌化、順化、腐敗の原因

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奇を衒ったわけではありませんが、コノフィツムを無菌化してみました。品種は'ジョンチンA2'

休眠に入ったばかりの10頭ほどの株だったのですが、7月に次々に殻の中で萎縮してしまいました。生長期に、陽当たりのあまり良く無い場所に置いてしまっていた事が悔やまれます。このままでは一株まるごと枯死してしまうと考えて、思い切って無菌条件で夏越しさせてみることにしました。なにしろ閉園した長野の錦園から購入したもので、もうどこのカタログにも出ていないのですから・・・。

培地はガラス管ビンにバーミキュライトを入れ、そこに適当量のハイポネクス1,000倍希釈液を注ぎ(ショ糖は入れない)、120℃で15分間滅菌処理しました。寒天培地では正常に育たないことが判っていたので、水分控えめの培地にするためにバーミキュライトを使いました。休眠状態にある球体をバラバラに切り離し、殻を剥き、茎は全部取り去りました(一部球体も切除)。これは茎の中に潜んでいる可能性がある細菌類を極力取り除くためです。殺菌は次亜塩素酸ナトリウム水溶液で、切り口がやや白っぽくなるまで処理し、滅菌水でリンス後、無菌培地に軽く埋めました。

4,000ルクス程度の蛍光灯照明下、約3ヶ月培養したのがこの写真です。なかなか良い感じで育っています。・・・とはいえ、グングン大きくなる植物では無いので、良いコンディションと言った方が適切かも知れませんね。

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良く見ると、ちゃんと発根して、ビンの底の方まで伸びています。ちょっと水分が多めに見えますが、バクテリアやカビがいないため腐ることはありません。通常の栽培では、弱光線下&多湿で育てたものは、夏前〜夏に腐ってしまうことが多いですが、無菌化したのが良かったのでしょうか? 9月下旬まで保たせられました。

・・・と、安心していたら、3本あった内の1本が大変なことになってます。
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あわわ・・・
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ビンから抜き出してみると、典型的な「腐れ」状態です。無菌のはずなのに何故?
寒天培地で無いため見にくいだけで、実は細菌類が混入(コンタミネーション)してしまっているのでしょうか?? それとも、休眠前後の腐敗は、やはり生長期の日照不足による生理障害であって、自己分解(崩壊)とでも呼ぶべき現象なのでしょうか?

残り2本は、無菌のままでは先々心配なので、思い切って順化(ビンの外の環境に慣らすこと)してみることに・・。まずビンの蓋(アルミフォイル)を緩めて通気をはかり、柔らかな日光に当てながら外部の低湿度に慣らします。数週間かけて培地が乾燥気味になってから、バーミキュライトを丁寧に取り除き(全部は取れない)、通常の培養土に植え込みました。
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植え出してから約1ヶ月半になりますが、ややシワが寄ったものの今のところ順調に育っているように見えます。このまま復活を果たしてくれれば良いのですが。

それにしても、無菌条件下でも「腐れ」のような現象が見られたのはとても興味深いことでした。機会があれば、数を多くして再現性を見てみたいものです。「休眠前後の腐れ=生理障害」説を証明出来るかも??
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by conocono123 | 2008-12-06 00:52 | 実験