Conophytum lithopsoides subsp.
boreale
Sect. pellucida

写真の株のコレクションNo.及び産地: ABCN1163, Kakamas/Augrabies Falls付近
<名称>
borealeは、「北方」の意味
<分布>
C. lithopsoidesの多くは南アフリカ中西部を中心に分布しているのに対して、この変種は最も北東部に分布していることからborealeと名付けられました。基本種とは200km以上も離れてポツンと分布していて、タイプ標本はオレンジ川近くのKakamas付近で1937年に採集されました。
<特徴>
基本種に比べると非常に濃いチョコレート色が特徴で、頂部に窓があります。花はピンク色。
現在、この種は1クローンだけが知られていて、ドイツの植物園で第二次世界大戦を生き残った1株だけが、その後アメリカ、カリフォルニア州のJohnson's Cactus Garden、さらにU.C.Berkeleyの植物園に渡りました。70年代に入ってイギリスのAbbey Brookのカタログに登場した時は非常に高価だったとのことです。Abbey Brookはコノフィツム属植物のNational Collectionホルダーになっており、原種のコレクションを多数保有しています。上記のABCNナンバーはここのコレクションナンバーを示します。恐らくこのクローンは1937年に採集されたものと同一と考えられているようですが、正確な所は未だ解明されていません。また、近年の自生地調査でも、未だ他のクローンは発見されていません。
<栽培>
まだ導入したてなのでよく判りませんが、比較的丈夫らしいです。ただ、植えっぱなしにしておくと機嫌を損ねる事があるようなので気をつけておきます。
<交配>
古いクローンなので実生更新してやりたいものですが、たった1クローンですから他の株との交配も出来ません。基本種や他の変種と交配して後代分離を狙いましょうか。